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これは世界一美しい“遊べる絵本”だ!『ジラフとアンニカ』―探索要素も豊富なアクションADV【爆速プレイレポ】 - Game*Spark


最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。

今回は2020年2月18日にPLAYISMよりPC(Steam)向けにリリースされた『ジラフとアンニカ』について生の内容をお届けしたいと思います。



ジラフとアンニカ』とは


本作は『押忍! 闘え! 応援団』などのイラストを務めた斉藤敦士さんが設立したアトリエミミナが開発しているゲーム。音楽には『ギタルマン』でプロデュースを務めたTOMZUIN Hさんを起用しています。「厦門国際アニメマンガフェスティバルゲームコンテスト」などで受賞するなど、発売前から注目されていた作品です。


ネコミミの少女アンニカが不思議な島「スピカ」を舞台に、自身の記憶や島の謎を解くために冒険するアクションアドベンチャーゲームとなっており、謎の少年ジラフや魔女リリィと出会い、島にあるダンジョンを攻略して「星のかけら」を集めながら自身の失われた記憶を取り戻していくストーリーです。

ジラフとアンニカ』の実内容に迫る!


ゲーム開始冒頭、誰かと離れ離れになる、そんな夢を見て目覚めたアンニカ。気がつくとそこは知らない土地で、さらに自身の記憶もあやふやになっている状態でした。そこで出会った謎の少年ジラフと出会い、このスピカ島にあるダンジョンから「星のかけら」を集めてほしいとのお願いを受けることになります。




ゲームには明確なストーリーがあり、段々と行動範囲が広がっていく探索型アドベンチャーですが、それはそれとして自由に美しい風景を見て回れるのも本作の大きな特徴。まずは森のダンジョンに向かう前に、アンニカが使用できる「リサの家」の周りをぐるっと見て回るのがおすすめです。

とにかくアンニカのリアクションがかわいい!


アンニカは非常に好奇心旺盛で、マップ内に配置されているオブジェクトに細かく反応してしまう少女です。たとえば畑になっているカボチャを調べるだけでも3種類のセリフが用意されていたり、干してある洗濯物に対してもその家ごとに別の反応があったり、とにかく調べられるものがこの島中にあふれています。それに対するアンニカのかわいいリアクションを見るだけでも楽しくなってしまいます。



リアクションが細かいのが非常に魅力的。

最初は歩くことと調べることしかできないアンニカも、ストーリーが進むたびにジャンプができたり長く泳げたりと、行動範囲が広がっていきます。新しい力を手に入れたアンニカのリアクションはそれはもう嬉しそうで、彼女に早くこの力を使わせてあげたいなと思わされます。もちろん行動範囲が広がることで、今までと違った探索ができるようになるため「かわいいリアクション」の新しいパターンを見つけられるのも幸福です。

新しい能力に喜ぶアンニカ。かわいい。

アンニカが島を探索していると、さまざまなアーティストが描いた「ねこ絵」が入った宝箱を発見することがあります。これを島にある画廊に寄付することで、アンニカの新しい衣装などを手に入れることが可能で、ほかにも島の人々からの依頼などのやりこみ要素もあるため、自然と島をすみずみまで探検できるような丁寧な作りになっているのが非常に好印象です。

ねこ絵は島中に隠されています。
見つけたときの感想がまたかわいい。

アンロックしたセーラー服。かわいい。

ダンジョンは危険な罠だらけ!最後はリズムゲームで対決


「星のかけら」が隠されているダンジョン内には、アンニカを攻撃してくる「オバケ」や転がってくる岩、動く足場などさまざまな罠が仕掛けられています。アンニカには攻撃方法がないため、敵を避けながら仕掛けを突破していくしかありません。中盤のダンジョンからそれなりに難易度が高くなりますが、道中には回復ポイントなども多く設置しており、もし体力が尽きてもチェックポイントからやり直しになるので何度でもチャレンジできます。



ダンジョンの奥地では魔女リリィが待ち受けており、「星のかけら」を巡ったボスバトルが開始。システムはリズムアクションゲームで、左右に飛んでくる攻撃に合わせ、タイミングよくボタンを押していきます。バトル終了後には評価が表示され、タイミングよくコンボを繋ぐほどに高スコアになります。




バトル中はとてもノリがいいBGMと共に、リリィがリズムよく踊っているのがとても可愛らしく、背景のキノコなどのオブジェクトまで一緒にリズムを取っているので素晴らしい一体感を感じさせます。ダンスアレンジを入れつつ攻撃バリエーションが増える演出もあり、思わず見入ってしまいます。個人的には海のダンジョンでのボス戦のBGMがとても好みでした。

エリアに合わせてしっかり着替えてくるリリィ。

いつまでも遊んでいたくなる「優しい世界」の冒険


プレイしていて思うのはとにかく優しい世界であるということ。アンニカやジラフはもちろん、敵として立ちふさがる魔女リリィもどこかお茶目な性格をしています。島には他にも多くのキャラクターがおり、アンニカとの交流を見ているだけでもとにかく優しい気分にさせられるため、この世界をずっと過ごしていたいなあと思わされるのです。


セーブをしてくれる「セーブさん」
もちろん島にいるひとつひとつセリフが異なります。

作中のイベントシーンはすべて漫画のような手法で描かれ、ちょっとした表現なども伝わりやすく表現されています。ボタンを押すことでコマ内に擬音が出たり、他のキャラのセリフが加わるなど、静止している画面なのに不思議とキャラクターが生き生きとしているのが感じられます。


動く漫画的な演出がとても親しみやすさを生む



ここまで紹介してきた『ジラフとアンニカ』ですが、とにかく元気で強いアンニカを見ているとプレイしながら笑顔が止まらなくなってしまいます。かわいい登場人物たち、美しい風景、それを支えるBGMのすべてが一体となり「スピカ島」は存在しています。この雰囲気を一切損なうことなく、楽しくプレイできるようにしているゲームデザインが非常に優秀です。


太鼓を見つけて楽しそうに叩くアンニカ。
はいもうかわいい。

ゲームとしても行動範囲がどんどん広がっていく探索の楽しさ、コレクション要素、難易度が選べる楽しいリズムゲームなど、遊びやすくそれでいて単純にならないように意識して作られているなと思わされます。個人的には「カメラ」を使用した写真の感想を述べてくれるキャラの感想が色々と細かいことに感激し、色々と世界を巡って撮影旅行するのが楽しいものでした。


ストーリーを進めて「星のかけら」を集めることで見られるアンニカの断片的な記憶はどこか切なく、それでいてとても美しいものです。ストーリーが進むことで徐々に明かされていく彼女の物語と、スピカ島の物語。プレイし終わったときに思う気持ちはプレイヤーごとにさまざまだと思います。ぜひこの世界の美しさをすべての人に体験してほしい、とてもとても上質な絵本を読んだような気持ちにさせられる、そんな素晴らしい作品でした。


タイトル:ジラフとアンニカ
対応機種:PC(Steam)/PS4/ニンテンドースイッチ(PC版以外は後日配信)
記事におけるプレイ機種:PC
発売日:2020年2月18日
記事執筆時の著者プレイ時間:6時間
価格:1,980円

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"美しい" - Google ニュース
February 21, 2020 at 10:00AM
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