横浜港(横浜市)からクルーズ船に乗った香港住民の男性が新型コロナウイルスに感染していた問題で、同船が3日に横浜港に戻ったことから、厚生労働省は同日、船内で乗客らに対して体温や体調などを調べる検疫を行うことを決めた。同船は海外から那覇市に入った際に検疫を行っているが、香港の男性の感染判明を受け、同省は異例の「再検疫」を行うことにした。
政府関係者によると、船内では10人ほどが発熱などの症状を訴え、個室に隔離されているという。
横浜市港湾局によると、このクルーズ船は「ダイヤモンド・プリンセス」(全長約290メートル、約12万トン)で、乗客定員は約2700人、乗組員約1100人。市に提出されていた航路計画では、1月20日に横浜港を出発し、鹿児島県(22日)、香港(25日)、ベトナム(27、28日)、那覇市(2月1日)などに立ち寄ることになっていた。
香港政府によると、男性は1月17日に香港から空路で東京を訪れ、乗船前日の19日からせきが出始めた。横浜から乗船し、25日の香港での下船後、ウイルス感染が確認された。男性は乗船前に中国広東省深センを訪れていたというが、感染ルートは分かっていない。
船は当初、4日早朝に横浜港に戻る予定だったが、急きょ3日午後7時半頃に入港し、同港大黒ふ頭沖で停泊している。横浜市は「国からの着岸要請があれば許可する」としている。
船内では、厚労省の検疫官が乗客や乗組員一人ひとりにサーモグラフィーを使って体温測定などを行い、症状を確認する。
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2020-02-03 13:26:57Z
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