
【まとめ】
・川の堤防に桜を植えた「桜堤」は日本各地に見られる。
・桜は根をよく張り、花見で人が堤を踏み固めることから水害対策にもなっている。
・近年の異常気象による水害から身を守る為、ハザードマップの確認を。
場所によってはソメイヨシノが満開になっている今日このごろ。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大による行政からの花見自粛要請もあり、せっかくの気分も台無しだ。この週末も外出自粛要請が相次いでおり、巣ごもりせざるを得ない方も多いと思われる。そんなみなさんに、桜にまつわるこんなお話を。
・桜堤はなぜ生まれた?
皆さんは花見というと、まずどこの桜を思い浮かべるだろうか。写真のように川の河川敷に沿って続く美しい桜並木の光景を想像した人も多いだろう。
実は川の堤防に桜を植えたいわゆる「桜堤」は日本各地に見られ、その多くが桜の名所として親しまれている。「日本さくら名所100選」にも選ばれた愛知県の桜の名所「岩倉五条川の桜並木」では、およそ15kmに渡って桜並木が続いている。
さて、ここで問題。なぜ川の堤防に桜の木が植えられるようになったのだろうか。
・桜堤が生まれたわけ
桜堤が広まった経緯については諸説あるが、最も有力だと考えられているのが、江戸中期に「水害対策」を目的として整備されたという説だ。桜は主に3つの点で他の植物よりも水害対策に適していたことを江戸時代の人々は見抜いていたようだ。
1つ目は桜の木が他の木に比べて広く大きく根を張らせる点だ。そのため、他の木より土を掴む力が強く、堤防の構造を強化する効果が期待できた。
2つ目は江戸中期に桜を見て楽しむ風習が大衆化され、桜の周りに人が集まるようになった点だ。桜の植樹は江戸幕府八代将軍徳川吉宗によって積極的に進められたとされており、江戸中期以降は花見を楽しもうと桜の咲く場所に人が集まるようになった。桜の木を堤防に植えることで、自然と人々が堤防にやって来る。こうすることで、新たに人を雇うことなく大勢の人によって堤防が踏み固められ、堤防がより頑丈になったと言われている。
3つ目は、桜の花が春に咲くという点だ。堤防は雨水を保水し、冬にはこの水分が土壌の中で凍結する。春になると凍結していた水分が溶け、堤防に空洞ができるため弱体化してしまう。梅雨の時期に堤防が大雨に耐えきれず決壊し、周辺の田畑に被害をもたらすことが多くあった。
そのため、大雨をもたらす梅雨が来る直前、さらに堤防が弱体化しやすい春に多くの人が花見に訪れ、堤防を踏み固めてくれる点で、桜は他の木よりも災害対策において理に適っていたのだ。
実際、内閣府「防災情報のページ」によれば、八代将軍徳川吉宗が命じて作らせた葛飾区水元小合新町の大場川桜堤は利根川が氾濫した際に、氾濫水が江戸へと流れ込むのを防ぐ防衛線として位置付けられていた。
「さくら土手」とも呼ばれたこの堤防は1947年(昭和22年)のカスリーン台風の際に決壊し、桜の木も流されてしまったが、道路整備や桜の植樹を経て「水元さくら堤」として再び葛飾区内の桜の名所に返り咲いた。
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March 27, 2020 at 04:11PM
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