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綾瀬はるかがシンプルに美しい理由。 - VOGUE JAPAN

長年、綾瀬さんのスタイリングを手掛けているスタイリスト椎名直子さんに「普段の彼女が好んで着ている私服に近いルックを」というテーマでスタイリングをお願いした。この日、スタジオに現れた彼女が纏っていたアウターにも通じる、ラインの美しさが際立つシンプルなコート ¥288,000/JIL SANDER(ジルサンダージャパン)

綾瀬はるかという名前を聞いて、多くの人は何を思い浮かべるだろう。透明感や率直さ、飾らない性格、無垢な笑顔。答えはさまざまだが、そのどれもが、余計なものがそぎ落とされた「シンプルな美しさ」につながるはずだ。日本を代表するアイコンとして第一線を走りながらも、デビュー当時から彼女の自然体な印象は一貫して変わることがない。人々を惹きつけてやまない、綾瀬はるかの「シンプルな美学」をひもといた。 

綾瀬はるかが語る、シンプルの定義。

まず、ぶつけてみたのは、「自身の考えるシンプルな人とは?」という問いかけだ。少し考え、「私自身が実践できているかはわからないけれども……」と前置きをしながら、彼女はこう続けた。

「シンプルな人とは、自分にとって大事なことがわかっている人。外見がシンプルかどうかは関係なくて、仮に派手な服が好きな人でも、『自分はこれが好きだから』と強い意志を持って、服を選べるような。ものだけではなく、交友関係などすべてにおいて大切なことがわかる人になりたい。いつか、そんな生き方ができたらいいなって思っています」 

「ニットは普段からよく着ます。タートルネックとか首まわりが比較的詰まったものが好きなんです。足もとはスニーカーのときが多いですね」  ニット ¥219,000 スカート ¥334,000(ともに予定価格)/ともにPRADA(プラダ クライアントサービス) スニーカー ¥18,000/VEJA(シードコーポレーション) ブレスレット(YG) ¥656,000/FRED(フレッドカスタマーサービス)

愛おしいと思えるものや、気心の知れた人に囲まれて生きる彼女の姿勢は、衣食住にも表れている。

「昔から、シンプルな味つけの食べ物が好きで、お漬物や梅干し、白米はずっと変わらず大好きです。あとは、ダシや塩など、素材の味を純粋に楽しめる味つけの料理も好き。サラダもドレッシングをかけるより、オリーブオイルや塩、レモンなどで食べることのほうが多いかもしれません。『住』に関しても、部屋のインテリアはかなりシンプルです。使っている色は白が多いし、家具は木製。カーテンなどの布地も、麻のような素朴な素材に惹かれます」

「衣」に関しても、パンツやシャツ、スニーカーなど、一貫して、スタンダードでベーシックなアイテムを好んできたという。今回の撮影では、そんな彼女がプライベートでも愛用するような、シンプルなルックを中心にセレクトした。

変わらずに愛する私的ベストリスト。

「服を買うときは、形や色はオーソドックスなものを選びます。今年の冬、重宝したのがネイビーのタートルネック。体のラインも出すぎず、とはいえダラッとしても見えない、まさにちょうどよい一着でした。アシンメトリーの服も素敵だとは思うんですが、着ているといつしかバランスが気になってしまって、気がつくと片方だけ肩が凝ってしまったり……。私にとって、服を選ぶ際は着心地もすごく大切なのかもしれません。肌ざわりが悪い服や窮屈な服は、気に入っていても、結局、出番が少なくなってしまうので」 

「色は昔から黒やネイビーばかりを好んで着ていました。最近ようやくプレイベートでもワンピースを着るように。それでもやっぱりあっさりとしたものを選びがちですが」  ドレス ¥424,000 ブーツ ¥156,000/ともにCHLOÉ(クロエ カスタマーリレーションズ) リング ¥115,000 ブレスレット(YG) ¥656,000/ともにFRED(フレッドカスタマーサービス)

テレビや映画祭などでは、常に華やかなドレスをまとっている印象の彼女だが、実は幼いころから、華やかなスカートやワンピースよりも、短パンやTシャツを好む少女だったという。

「実用性があって、健康によくて、シンプルなもの。それを追求すると、どうしてもボーイッシュなものに行きつくんです。メンズ服も好きなので、普段から男の子みたいな格好をしています(笑)」 

やみくもに飾り立てることはせず、シンプルで、機能性が高いものを選ぶ。そのスタイルを崩さない一方で、年齢を重ねるごとに、新しく見える景色もあるとか。

「人生って、年齢を重ねていくからこそ、無駄なものがそぎ落とされていく部分もある。服は、特にそういう要素が強いですよね。失敗を重ねたからこそ、好きな服や、似合う服がわかってくる。だから、背伸びもせず、自分らしいものを見極め、自分が好きなものを素直に大事にできる気がします。一方で、そぎ落とされた今だからこそ、新たに何かを足すことも増えました。昔は選ぶ色は黒ばかりでしたが、最近は赤も着るように。以前は、『私には派手なんじゃないか』と思っていたんですが、紅白歌合戦をはじめ、お仕事で赤を着る機会が増えて、『あれ、赤もイケるかな?』って……(笑)」 

「白シャツばかり着ている時期もありました。ボタンは一番上までしっかりととめて(笑)」  シャツ ¥99,000/MAISON MARGIELA(メゾン マルジェラ トウキョウ) リング ¥115,000/FRED(フレッドカスタマーサービス)

また、昔はボトムといえばパンツしか選ばなかったが、最近はスカートにも挑戦し始めている。

「幼いころから母には『せっかくだから、女性だからこそ着られるような服を着てほしい』と言われていたんです。それで、去年くらいからワンピースを着てみたら、母をはじめとした周囲の人から『いつかこの日が来るのを待ってたの!』と大喜びされました」

少年の冒険譚や成長物語に心が躍る。 

撮影の合間にカナダ人フォトグラファーを笑わせるなど、終始やわらかなたたずまいといつもの笑顔を絶やさない。ただ、スイッチがオンになる瞬間、すっと立つだけで、凛とした“女優”がそこに現れる。ドレス ¥424,000/CHLOÉ(クロエ カスタマーリレーションズ)

自分のなかのワクワクする感情を大切にしたい。そう語る彼女に、昔も今も変わらず、自分の心を躍らせる存在について聞いてみた。 「去年、『ホーム・アローン』の全シリーズを観直して、『私、やっぱりこれが好き!』と思いました。小さいころに観て以降、何度観てもワクワクしてしまいます。泥棒を撃退するときの仕掛けを見ても『私だったら、こんな仕掛けを作りたい!』と思いを巡らせたり。海外の大きなおうちでクリスマスにワイワイ楽しんでいるあたたかい空気感も好きです。泥棒のおじさん2人もいい味出していますよね。女の人が主人公の作品よりも、『ビリー・エリオット』のような少年が成長していく物語に惹かれてしまうのは、私が未だにちょっと少年マインドだからなのかも?」 

そして、意外なところで、彼女が愛してやまないのが「歌番組」。

「決して詳しくはないんですけど、昔からJポップが好きで、よく歌番組を見ていました。紅白歌合戦の司会をオファーされたとき、最初に頭を巡ったのは『やった!  生で歌が聴ける!』という感情でした。でも、実際に自分が司会として出演していると、歌が耳に入る余裕はなかったんですけどね(笑)」と、飾り気のない言葉に、人柄を忍ばせる。3月に35歳を迎えたが、抱負もごくシンプルだ。

綾瀬さん主演で人気を博した同名ドラマの劇場版『奥様は、取り扱い注意』は近日公開予定。

「35歳の目標は『毎瞬のワクワク感を大切にすること』。私自身はあまり決断力がないので、なんでも自由に自分で選ぶことが今年のテーマです。本当に生活レベルの小さなことでも、ワクワクすることを選びたい。日常の小さな幸せを、大切にできる人でありたいですね」 

インタビュー中も、天真爛漫な笑顔を見せながら、今の一瞬を愛おしむかのように一言ずつ丁寧に言葉を紡ぐ様子が印象的だった。年々磨かれ、研ぎ澄まされるその真っすぐな感性は、今後、彼女をどんな女性へと変貌させていくのだろう。わかっているのは、そのシンプルな姿勢が、今後も私たちを魅了し続けるということだ。 

Photos: Xavier Tera Stylist: Naoko Shiina Hair & Makeup: Akemi Nakano Interview & Text: Haruna Fujimura Editor: Yaka Matsumoto

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June 05, 2020 at 03:00PM
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