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【美しい写真と読む】コロナ禍でオーストラリアの人々が海に潜る理由(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース

新型コロナウイルスの影響を受け、オーストラリアではスピアフィッシングを楽しむ人が増えている。食べるものの命を「自分の手でいただく」という行為に心満たされたり、あるいは、先行き不透明な時代にささくれる心を海にたゆたうことで癒やさたり──その魅力を米「ニューヨーク・タイムズ」の美しい写真と共にお届けしよう。 【画像ギャラリー】ダンボオクトパスの神秘の動きを動画で見る

やりたいことは何だってできる

彼女はシドニー郊外の岩場の海岸から、冷たい太平洋に飛び込んだ。およそ9メートルの深さまで息を止めて潜ると、やおら水中銃を持ち上げ、狙いを定め、発射──モリがレッド・モーウォングの真ん中を貫く。 この日、2匹目の収穫だ。オーストラリアが新型コロナウイルスでロックダウンしていたとき、彼女にスピアフィッシングを教えた友人のティム・シャローディは、この辺りではおなじみな別種のモーウォングをすでに捕獲していた。 だが、レッド・モーウォングはエマにとって最も深く潜って得た獲物である。彼女は捕獲した魚のエラをつかみ、誇らしげに水面に上がってきた。 「海に出て行き、食べるものを自分で獲り、まかない、その上女性らしいこと──たとえばサルサを踊ったり、ハイヒールを履いたり──そんなことも自分にはできるのだと知りました。勇気が湧きますし、自信にもなります」 陸にいる私たちに向かい、彼女はそう言った。 「とてもやりがいがありますし、瞑想的なものです」

胃と心を満たす「何か」を求めて

私はある早朝、好奇心から彼らに同行させてもらった。 というのも、最初のロックダウンから数ヵ月たった今、シドニー周辺の海岸には水中銃を持って行き交う人がどんどん増えているのだ。ある日、水中銃を抱えながらオーストラリアサーモンを引きずってやって来る中年男と危うく衝突しそうになったことがある。 それから私は、いったいこのポセイドンたち(ギリシャ神話の海神。モリを手にしている)はどうしたのだろうと不思議に思うようになった。 シドニーは長い間、ハッチバックにサーフボード、歩道の上には「砂まみれの素足」がお馴染みの街だった。この土地にとって、海はどこにでもいる隣人のようなもの。岩ばかりの海岸の鋭い先端を囲むように現れ、港に沿って何キロも続き、ギザギザのナラの葉のような形をした入江の姿をなす。 「美しさの極み」──1987年、マーク・トウェインは一面の青をそう表現した。 人々が手にし始めた水中銃が、深遠で謎めいた雰囲気をより一層かもし出しているように見える。まあ、私がそう思っているだけかもしれないが。 だが事実、失業率が上昇して団体スポーツや集会が制限されるなか、陸上の不安から遠く逃れ「平穏、感染拡大防止、糧」を探し求める人々のあいだでスピアフィッシング(ヤスやモリなどを突いて魚を獲ること)の人気は高まっている。 3月以降、水中銃はオーストラリア東海岸にあるあちこちのダイビングショップで販売されてきた。 老若男女問わず、みな胃袋と心を満たす何かを、太古の素朴な営みに見出している。

Damien Cave

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August 25, 2020 at 04:00PM
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