先日「Microsoft Flight Simulator(マイクロソフトフライトシミュレーター、以下「MSFS」)をレビューさせていただいた筆者はつくづく自分のパソコンのパワーの無さに愕然となってしまいました。それもそのはず、その自作PCは約5年前に組んだものだったのです。それこそ当時はWUXGA(1,920×1,200)を3画面でレースゲームが遊べて、4Kの動画編集もできる”わりかしイケてる”PCだったのですが5年も経つと気づけば周りについていくのがやっとの状態になっていました。
そんなPCで「MSFS」のレビューをさせていただいた筆者、レビューを終えてからこのPCのパワー不足に正直この先どうすべきか悩んでいたところに編集部から「サードウェーブから『「MSFS」』推奨PCが出るみたいなんですが、リベンジしてみては?」とのお話が! 「MSFS」の推奨スペックってi5-8400とGTX970ですし、理想のスペックはCore i7-9800XとGeForce RTX 2080とされています。推奨スペックは筆者のPCとそう変わらないのですが、これは当然フルHD(1画面)を前提とした設定のようです。
さらに話を聞いてみると「とんでもないPCらしいよ」とのこと。とんでもないってまさか最近発売され始めたNVIDIA GeForce RTX30シリーズじゃ……?ってそれだと理想環境を超えるスペック!筆者もとんでもない期待をいだいてPCの到着を待ちました。
とんでもないスペックのゲーミングPCが到着!
届いたPCがこちら! サードウェーブのゲーミングPC「Microsoft Flight Simulator推奨ゲーミングPC GALLERIA UA9R-R39」のスペックは以下の通りです。
【Microsoft Flight Simulator推奨ゲーミングPC GALLERIA UA9R-R39】
CPU:AMD Ryzen 9 5900X
マザーボード:ASRock X570 Phantom Gaming4
メモリ:PC4-25600(DDR4-3200) 32GB(16GBx2)
グラフィックボード:NVIDIA GeForce RTX 3090 24GB GDDR6X
SSD:NVMe 1TB
HDD:SATA 2TB
OS:Windows 10 Home
価格:519,980円(税別)
製品ページ:
https://www.dospara.co.jp/5shopping/detail_prime.php?mc=9684&sn=0
予告通り、とんでもないスペックのPCが届きました。なお、届いた検証用モデルのCPUはRyzen 9 3900X、メモリ128GBを搭載したものとなっており、記事はこの検証用のカスタムモデルを用いたものとなっています。
CPUのAMD Ryzen 9 3900Xはベースクロック3.8GHzでブースト時には4.6GHzにまで到達する高速なCPUです。そのパワーの割にTDP(熱設計電力)は105Wとなっており純正クーラーでも大丈夫そうです。ベンチマーク上では(方法にもよりますが)インテルのi9-9900Kのシステムにも匹敵かそれを超えるほどの実力を持っているCPUです。実際の販売モデルに搭載されているRyzen 9 5900Xは、Ryzen 9 3900Xの次世代モデルで、より高いパフォーマンスを発揮することができます。
そのRyzenを駆動するX570チップセットの大きな特徴はPCIeがGen4.0になっています。GeForce RTX 3090のインターフェイスがPCIe4.0ですのでその持てるパワーを余すところなく発揮することができます。そして世界初のPCIe4x4コントローラーを搭載したNVMeのSSDを高速駆動できるためデータ転送が速くなります。さらに最大メモリー搭載量が128GBとなっており、届いたテスト機はその最大量が搭載されていました。
これは凄まじいスペックを備えたPCが届きました。筆者は届いたPCを電源に接続することなく、先にサイドパネルを開けて中を観察することにしました。
Palitが発売しているこのRTX 3090は他メーカーのものより小さく設計されているようで2.7スロット占有で全長294mmとなっています。補助電力コネクターも8ピンが2つとコンパクトな製品でいろんなPCケースに入りそうですね。このGALLERIAの新筐体には「リジッドカードサポート」が付いていてその重量を支えるようになっていますのでマザーボードのPCIe端子への負荷にも問題なく対応できますね。
サイドパネルを開けたままではありますが、ここでいろいろと接続を済ませて電源を入れてみました。CPUクーラーやRTX3090のイルミネーションが美しく光っていますがPC全体が派手に光る感じではありませんのでオトナな演出ですね。そしてこのPCの目玉はやっぱりNVIDIA GeForce RTX3090を搭載していることではないでしょうか。RTX30シリーズは前モデルのRTX20シリーズからおよそ倍ほどのパワーアップを果たしているとのことで新シリーズのハイエンド機ということだけでも期待が高まります。
このグラフィックボード(以下、GPU)は今年9月下旬からPC界隈をにぎわせているGPUです。RTX30シリーズは現時点では3070、3080、3090というラインナップになっていて3090がハイエンドの製品ということになります。シリーズそれぞれの発売日には秋葉原でも深夜販売が行われたりネットでもなかなか入手できず、11月中旬の今でも入手しにくい状態が続いていますがこういったメーカー製のパソコンで入手するという手段もありますね。
このPCケースはサードウェーブが新規開発した新筐体で、ミドルPCとしてのサイズ感やヘアライン加工されたアルミ製の外装のディテール、それにケース上面にUSB端子があってゲームを楽しむにも使い勝手が良さそうですし、なにより見た目がクールでカッコイイですよね。
すでにOSのインストールはされているのでチップセットドライバー、WindowsUpdate、GeForce Experience等の最新ドライバーをインストールしたら「MSFS」のインストールを行います。ダウンロードサイズは本体約100GB+アップデート数十GBありますからダウンロード開始させたら一晩放っておきましょう。翌日起きたらアップデートをインストールしてついに飛ぶことができます!
ついに離陸!まずは比較のために旧PCで飛んでみましょう
それでは新旧マシンの違いによるパフォーマンスの比較をしてみたいと思います。旧PCを「MSFS」メニュー内で4K解像度ULTRAにした設定とGeForce Experienceでの最適化設定が行われた状態で飛んでみたいと思います。その前に操作系の確認をしておきましょう。今回はXbox Oneのコントローラーを使用しています。セスナから787まで共通操作で簡単に飛ぶことができます。
ここで旧PCのスペックを簡単に紹介しておきますと、CPUはIntel Core i7-6700K、メモリはDDR4で16GB、GPUはNVIDIA GeForce GTX 970という構成です。このPCでの「MSFS」のフレームレートは以下のような状態でした。
3画面(5,760x1,200)ULTRA: 3 HIGH-END: 8 MEDIUM:11 LOW-END:21
1画面(1,920x1,080)ULTRA:18 HIGH-END:28 MEDIUM:39 LOW-END:49
※数値はおおよその値
フレームレートの値を見ていただくとわかると思いますが、昨今のゲーム界隈でのハイフレームレートが当たり前の世界と比較すると「なんだこりゃ?」みたいな数値ですよね。ただ、「MSFS」は戦闘機のドッグファイトが展開されるシミュレータではないですし、急激な場面転換もありませんので、実は1画面MEDIUMの39fpsは快適な部類で、3画面MEDIUMの11fpsでも意外と飛べまして、空港から離陸して周遊して着陸することくらいはできました。
とはいえ、WUXGA3画面(6,912,000画素)ULTRAの3fpsという値はさすがに正常に遊べるものではなく、今回のテーマである4K(8,294,400画素)でもマトモに飛べない、ということが容易に想像できます。
実際にやってみましょう。まずは4K ULTRA設定ですが、滑走路上でのタキシング(航空機が自らの動力で地上・水上を移動すること)の時点からすでにカクカク状態です。想像されていたことではありますがそのフレームレートはやはり3fpsほどです。GeForce Experience上での表示ですからGPU内部でのフレーム数ということにはなりますがそれでもこれではマトモに飛ぶことはできません。当然ではありますが止め絵でのグラフィックは素晴らしいの一言です。逆に言えば3fpsとはいえこの絵が表現できていることに驚きもあります。
【「Microsoft Flight Simulator」旧PC/4K ULTRA/3fps】
続いて、GeForce Experienceで推奨された最適化を施した状態にしてみます。解像度は一気に1,366x768まで下がりました。TVの地上デジタル放送の解像度より低くなりました。トホホな結果です。それもあってかフレームレートは50fps以上で時折60fps前後が出ていてかなりなめらかに飛べますがビルや建物などのオブジェクトもあまあまなディテールだったり、遠景のオブジェクトは見えない状態になってしまいました。
動画の中で確認できますが、これはGTX 970のVRAMサイズ(4GB)の問題なのかネットワーク回線の問題なのかわかりませんがある部分のオブジェクトがまったく配置されない状態にも遭遇しました。本当に雰囲気を楽しむだけになってしまっていることがわかります。
【「Microsoft Flight Simulator」旧PC/HD CUSTOM/60fps】
旧PCでこれ以上飛ぶのは酷! さっそく凄いPCで飛んでみましょう!
それでは新PCの4K環境で飛んでみたいと思います。まずは旧PCとの比較の意味で新PCでの東京フライトをご覧ください。基本的に「MSFS」のプリセットULTRA設定(V-SYNCのみOFFに)となっています。当然といえば当然ですがタキシングの時点から世界が違いますね、おおよそ40fps前後をたたき出しています。エンジンの出力を上げて離陸していき、過密都市東京の上空へすべりこみます。
ところどころ30fps周辺になりますがそれが続くことはなく、東京の都市部を低空で飛行してもフレームレートはそれ以上低下したり乱高下することはありません。すばらしいです。ビルや建物など自動生成されているとは思えないほどリアルなディテールで表示されていますね。人の手で埋め込まれたランドマークなどは特にハイディテールで再現されており、日本アップデートは「MSFS」初期のころと比べるとだいぶ”東京感”が出ていると感じました。
【「Microsoft Flight Simulator」新PC/4K ULTRA/50fps】
この新PCでの4K ULTRA設定ではどこを飛んでも大腿30~40~50fpsあたりを行ったり来たりしていましたのでもう少しフレームレートを稼ぐために、GeForce Experienceでの最適化を行なってみました。
GeForce Experienceが推奨してくる最適化設定では40~50fps前後が限界で、あえてさらに”パフォーマンス”側へスライダーを動かしてフレームレート重視に設定(ただし一番パフォーマンス寄りではなくその一つ右の設定値)にしたところ、4Kで60fps近辺をマークすることはできましたが、グラフィックス設定を下げたことでオブジェクトが配置されなかったりテクスチャの更新が見えてしまうなど遠景の表示が微妙となりましたので、高画質を推奨します。
【「Microsoft Flight Simulator」新PC/4K CUSTOM/60fps】
ただ飛ぶだけが「MSFS」の醍醐味じゃない!ランディングにチャレンジしてみよう
戦闘モノやアクロバット競技が行われるわけではない「MSFS」ですが、ただ飛ぶだけではないアトラクションがあります。それは「ランディングチャレンジ」で、世界有数の着陸難度の高い空港に着陸させるというものです。難易度が高い、というのはたとえば絶えず強風が吹いていたり、滑走路が狭い・短い、起伏があったりして一筋縄ではいきません。今回の日本アップデートでも3つのランディングチャレンジが用意されたのでチャレンジしてみました。なお、このチャレンジでは最適化設定してなるべく60fpsが出るようにしてみました。
慶良間空港はとても美しい空港ですが海上ゆえの強風にも対応しながらU字を描いて侵入します。途中で速度を落としながら機体を制御しなければなりません。
【「Microsoft Flight Simulator」慶良間フライト】
八丈島空港は険しい場所に設置された滑走路が特徴です。このチャレンジは夕方におこわなわれる設定なので侵入経路と滑走路に注視して侵入しましょう。大きな機体で安定感はありますが距離感がつかみにくいところもあります。
【「Microsoft Flight Simulator」八丈島フライト】
諏訪之瀬島空港は滑走路上空を通過してから右旋回してアプローチすることになりますが、このチャレンジでは天気は悪くないのにガスっていてアプローチが難しいです。おまけに滑走路は狭くてタッチダウンしてからも風にあおられてしまいます。なかなかに難しい空港となっています。
【「Microsoft Flight Simulator」諏訪之瀬島フライト】
ゲーミング環境の世代交代を促した「MSFS」とそれを受け止めるサードウェーブのハイパワーPCを使ってみて
冒頭にも書かせていただきましたように、筆者のPCは5年前のシロモノです。「MSFS」がリリースされた当初はMEDIUMの判定となりましたがそれなりに飛べてはいました。今回「MSFS」推奨PCとしてこの「GALLERIA UA9R-R39」でレビューさせていただけたのはとても有意義だったと思います。
特にX570を核にしてPCIe4.0で構成・接続されるRyzen 9 3900XとGeForce RTX3090で武装したこのマシンは「MFFS」をプレイするのに申し分ない性能をもっていることがわかりました。繰り返しになりますが、実際の販売モデルではRyzen 9 3900XがRyzen 9 5900Xになっているため、より良好なパフォーマンスでゲームが動作することが期待できます。それにRTX 30シリーズのハイエンドモデルであるGeForce RTX 3090が組み合わされることでまさにフルスペックの「MSFS」がプレイできます。ハードウェアもソフトウェアもどんどん進化してプレイヤーを新たな領域へ連れていってくれます。
今回の「Microsoft Flight Simulator推奨ゲーミングPC GALLERIA UA9R-R39」はハイエンドもハイエンドなPCでした。そのポテンシャルの高さを体験してしまってはもう戻れませんよね。「MSFS」のために決断する時がきたようです。旧PCは一線を退かせてファイルサーバーになっていただこうと思います。GALLERIAのハイエンドゲーミングPCにシビれました!
"美しい" - Google ニュース
November 24, 2020 at 10:00PM
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