導入検討の背景
種子島宇宙センターは総面積約970万m2に及ぶ広大な土地に大型ロケット組立棟や衛星試験棟や衛星フェアリング組立棟などの施設が点在しており、自動車移動に依存しています(事業所紹介ページをご覧ください)。
近距離かつ1人での移動に自動車を使用する場合、以下の課題があります。
- 狭小箇所も多いため保全※2対象施設の手前での乗降車、徒歩でのアクセスになるなど、作業効率の低下が顕在化している
- 燃費が悪くなるため二酸化炭素排出量が多くなる
超小型EVを活用することにより、コンパクトで小回りが利くため運転・駐停車がしやすいことから、作業性の向上に繋がるだけでなく、環境負荷を低減することもできるため相乗効果が得られると考え、導入検討に至りました。
※2 保全とは:施設の改修、老朽化更新、維持・運用など、建築物が完成してから取り壊されるまでの間、性能や機能を良好な状態に保持し続けることをいいます。
超小型EVの有効性
利便性向上や射場インフラ保全における自立性確保※3を目的として、登坂能力等の性能、種子島という立地環境への適応性などを評価するための利用実証を3台の超小型EVを用い2019年7月~10月に行いました。
その結果、車としての基本性能はもとより、射場内での近距離移動においてはフットワークが軽くなり、より効率的に点検等を進めることができるなどの意見が得られました。
また、3台分の走行距離は1,195km、燃料代(電気代)は2,068円でした。仮にレギュラーガソリンを140円/L、燃費を15km/Lとした場合の燃料代は約11,000円です。経済面、そして環境負荷低減の面でも有効であることが分かりました。
※3 自立性確保:ここでは電力の自立を指します。なお、射場のマイクログリッド化に向けて、現在、大型蓄電池を整備中です。
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June 01, 2020 at 11:40AM
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世界一美しい射場を未来へ 超小型電気自動車による射場インフラ保全のスマート&グリーン化 | JAXA 施設部 - 宇宙航空研究開発機構
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